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龍之介の小さな足でも、時々落ち葉を「かさっ、かさっ」と鳴らします。私の靴の下
では、できたての落ち葉が「ぱりぱりぱり、ぱりぱりぱり」と壊れていきます。渇い
た音なのに、同じように落ち葉を壊した数年前、十数年前の時が頭の中を一瞬過りま
す。何の絵なのか、あまりに瞬時で判断がつきません。ただのイメージなのかもしれ
ませんが、おいてきた時の事を思う時はだいたい胸がちくっとします。音もそうです
が、空気の匂いでも過ぎた時が一瞬フラッシュバックします。多分頭の隅の方の殆ど
気付かない状態の何かが「あっ、この匂い知ってる」と思った瞬間に少しだけ顔を出
します。なんだか分からないけど、切ない感じがして、でもそれが又楽しかったりし
て…。
今週は慌ただしく過ぎていきました。先週は今週の頭にあった解剖の第二段の試験の
準備に費やされていたはずでした。改めて気付いたのですが、私は締めきりというの
が近づかないと、なかなか本当の意味で集中しにくいようで困ります。「締めきり効
果」と言えば聞こえはいいのですが、高まる切迫感と緊張感が何より集中させてくれ
るようです。今回の試験は難しかったです。講議で一言も触れていない所からもばん
ばん出たので、「自分でしっかり勉強せいよ」と言われているようでした。試験が無
事に終わり、その後テレビの取材のカメラが大学に入りました。解剖の教授の講議中
の風景を撮られたのですが、たまたまその日は素晴らしく運がいい事に、講議は、な
んと「生殖器」の所でした。カメラが入る前は先生がちょとこんな風に暴走気味でし
た…「男性の生殖器」についてのお話をしている時に、「女生徒の皆さんはお父さん
が優しかったら見せてもらいなさい」というような事を宣われたのです。その言葉を
聞いて、一瞬自分の耳を疑った女子の間に「えっ、今先生変な事言わなかった…」と
いうざわめきがしだいに広まっていきました。カメラが入る前で良かったです（ほっっ）
。カメラが２０分程いて、出て行った後は先生もほっとしていらっしゃいました（笑）。
その後一週間くらい前に急に言われた新春の曲の収録があって、それも終わりました。
私は他の方のように収録前日のリハーサルは実習で出られませんので、その日一日、
なるべく負担のないようにという形でやって頂きました。大学も朝から２限までは出
られました。テレビというのは番組によっては内容を決める会議から収録までが短
いものなんですね。「出演について可能かどうか今日会議だから、今日お返事下さい、
それによって内容が変わってしまうので…」という感じで慌ただしかったです。（ふ
う〜）。羽田さんはシュウマイは食べていませんでしたが、多分映っていない時の方
が、もっと話しで飛ばしていたと思います。私と同じコ−ギーを飼っているそうで、
よく聞き取れなかった人に「コウロギ飼っているのか？」と聞かれるんだそうです。
胸にコーギーのバッチを付けていました。
色々ありますが、やっぱり学校が一番楽しいです。永遠に続く訳ではありませんが、
毎日のくだらない出来事を思い出す度、一人で笑ってしまいます。本当に聞く人によっ
てはひんしゅくをかいそうな事ですが…。模型の手を使って採血の練習をするという
お話をした事がありますが、その手を持って、「スカートめくり〜」と模型の手に女
同士で、スカートをめくらせたり、解剖の前の着替えの時も肌が見えた見えないで騒
いだり、友達の講議のプリントに、たまに落書きをしたり、そんな日常のつまらない
事が一番好きです。
私達は学園祭がないので、その代わりに、一泊二日の温泉旅行に行きます。解剖の先
生方も一緒です。幹事さんの友達から「御菓子とお酒を持って○時に集合」というメ
ールがきました。やったあ〜〜温泉だ〜〜〜〜、週末のお休みの日ですが、前日遅く
迄お仕事もしたし、初滑りみたいにカッコ良くないけれど、たまにはいいよねって事
で、温泉へ行ってきます。
それでは皆様よい週末を。
竹松 舞
（2002.12.1掲載）
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