舞さんからのメッセージ(2002.1.26)
 

 

舞さんからファンのみなさんへのメッセージ(2002.1.26掲載分)です。

 

 

 今朝は久しぶりに、地面を踏むとさくさくという音がしました。冬の音です。靴の裏で霜柱に押し上げられた土をばらばらに壊していく感じ。今年の冬はこの感じを味わう日が少ないです。このまま春になるんでしょうか?甘いですか?雪の上を転げ回るような冬は米国のミシガンで過ごした、たった2度の冬だけです。頭のてっぺんから、つま先まで、防寒具はばっちりでした。だいたい、あの年頃の子供(幼稚園から小学校低学年)の定番のブーツは淡い紫かピンクと決まってました。私は今、ピンクは大好きな色の一つですが、あの頃は本当は白とか黒とか青とか、、もっと男の子が好き そうな色が良かったんですが、「好きな色は?」と聞かれたらみんなと同じように「むらさき〜」とか「ぴんく〜」って答えていました。ただでさえ、顔の色と形が、みんなと違っているのに、そこで変な個性は出すまいと思っていたのかもしれません。そのわりにはお友達も多くて、御近所のおじさん、おばさんの知り合いが多く、親の知らない人にまで「ハイ!マ〜イ」と声をかけられていて、母に「あの人誰?」と聞かれていました。大分増えてきてはいたのだと思いますが、まだ日本人が少ない頃だったと思います。日本に帰ってきてみんな同じ顔をしているのは、とても嬉しかったです。「帰らないで」と別れる時みんなに泣かれ、自分も泣いたくせに、「やっぱり日本が好き」って思いました。冬の話に戻りますが、今はあれだけ着込んでも、きっと外で遊ぼうなんて思わないでしょう。若かったんですね、どんなに寒くても外が最高でした。冬が終わると、あっちから、こっちから人が湧いて出て来て、この人達今迄どこにいたんだろうって思いました。日本の春はもうすぐです。特に受験生の人達は早く春が来るといいですね。
 多分、厚生省のお達しがあったのだと思いますが、私はここ1週間、老人病院で実習をしてきました。病院ですから、殆どの人が車椅子で、おむつをしています。「みなさんもしてみて下さい。後で使用感を伺います」と私達もおむつを手渡された時はしばし絶句。まだ、使用感については語れません、というか使用出来ずにいます。ただ、お年寄りのおむつを替えるのは慣れました。寝たきりの人を着替えさせるのも、こつが分かりました。私が主にお世話をしていた方々の中には、いつも自分の懐の中に「うさぎ」という名前の犬のぬいぐるみを入れているおじいさんがいます。そのおじいさんのうさぎを「峰子?」と呼んで、自分の卵から生まれたのだと、言い張るおばあさんもいて、未だに、真相のほどが分かりません。でも「うさぎ」はいつもおじいさんの懐の中です。「せつない」が口癖のおばあさんもいます。いつも目をつぶっているので、食事の間だけ、目を開けるようにテープで目蓋を釣り上げられている人もいます。頭のしゃきっとした方もいますが、みなさん、自分の人生をもう生きてしまったのかもしれません。90歳を過ぎて、まだなおやり終えていなくて、目の光がどんどん強くなってくる日本画家を見た事がありますが、描かれた絵もそれはそれは凄みがあってびっくりしたのを覚えています。やり終えてしまった人は別の自分だけの世界に引きこもってしまうんですね。社会と関わらずに、外と接しない内側へこもってしまうんですね。その方が傷付かないんでしょうか?自分がどう生きるか、本当に自分次第だと思いました。どんどん隅っこに追いやられて、社会との関わりをどんどん絶たれたら私も自分一人の世界で生き長らえるしかありません。自分で十分生きたと思ったら命もふっと自然になくなってくれたらいいのにと思います。とても清潔で心の行き届いた所でしたが、なんだか寂しいです。でもまだ、やらなければいけない事が、山ほどある私は、本当の寂しさなんて分からないのかもしれません。
 話はがらっと変わりますが、イベントに来て下さった皆様ありがとうございました。なんだか、「合コン」の話ばかりでしたが、「合コンは行った事があるのか?」と聞かれたので「ありません、一度行ってみたいです」と答えたんですが、、。そうそう去年生まれて初めてボーリングをしました。私が行った事がないというので、同級生が「ボーリングは一度ストライクを出すとピンが次から11本になってその次は12本おりてくる、、」というのを本気で聞いていたら可哀想になったらしく連れていってくれました。隣のレーンで早稲田のボーリング部の人達がとても静かに、淡々と練習をしていました。ボーリングって靴を履き替えるんですねえ。ビリヤードも一度だけしました。球が転がらずに、バウンドして恥ずかしかったです。
 そんな訳でなんでも、一度はやってみないと話についていけないので、何事も経験だと思います(笑)。
 この後は試験とイベント、演奏会、などが待っています。自分なりにやっていきますので、宜しくお願いします。

竹松 舞

(2002.1.26掲載)

 

掲載済みのメッセージ

2002.1.18 2002.1.1

2001年掲載分


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