舞さんからのメッセージ
 

 

 舞さんからファンのみなさんへのメッセージ(2003年11月26日掲載分)です。

 

 

 音には言葉がないので、聴き手に命をもらうのかもしれません。音には言葉がないので、自由に聴き手の胸の中に入っていけるのかもしれません。音には言葉がないので、受け取る人はもしかしたら空しいかもしれません。音には言葉がないので、送った言葉と受け取られた言葉が違うかもしれません。それでも音を送るのは他に伝える手段を持たないからかなあ〜。
 尊いお金を私のアルバムに換えて頂いて、本当にありがとうございます。今回は、自分そのものという作品になったと思っています。誰に気兼ねする事なく、私の弾きたいように、自由に演奏させてもらいました。このアルバムの録音中に「次、舞ちゃんが好きなコンチェルトがあったら録音しようか」とプロデューサさんに言われましたが、次、何をするかではなくて、今が全てです。一人では広すぎる録音スタジオに自分だけというのは、寂しいような、もったいないような気もします。それでも、これを言うのは3度目くらいですが、壊される前、最後にこの歴史あるスタジオで録音できて良かったと思っています。(赤坂のスタジオのある辺は、再開発で、近くのビルはもう壊されています)。外国や、地方のホールでとった方がディレクターさんやスタッフの方は楽しかったかもしれないですし、予算もお得な事もあるかもしれません。だいたい皆さんその日の録音が終わると、地方だと飲み会、外国だと飲んだ後、遊園地なんて事もあります。ですから、録音はお仕事ですが、お楽しみでもある訳です。勿論録音中は真剣ですが、気分的には何処か解放されているかもしれません。私のように、学校の休みの日と学校が終わってから、などというのはスタッフの人は、とてもつまらないと思います。それでも真剣に取り組んで頂きました。
 話は、がらっと変わります。夏休みに少し、そして今回大学のゼミで少し、本当に入り口ですが、遺伝子というレベルに踏み込んでの実験をしてみて感じた事があります。ある意味本当に踏み込んで勉強していないので、何処か傍観者のような思い事かもしれません。それでも、やっぱり、遺伝子をいじるという事は恐い事のように感じます。遺伝子組み替えの野菜があぶないとか、組み替えによってできた、家畜が良くないとか言われる所まで思う事はありません。ですが、人の遺伝子は、どこか神様の設計図をいじっているような恐さがあります。動物も植物も皆同じはずですが、やはり人には違う感じ方をします。最終的に治療に役立てば、それは問題を抱えた人には素晴しい朗報であると思います。又、今自分や身内が抜き差しならぬ病に冒されているわけではないからこそ、言える事でもあります。ですが、本来意味があってできあがっていたストーリーを勝手に書き換えてしまうような、不安感を持ちます。それでも、やはり勉強して少しでもこの分野の事を知りたいという気持ちにかわりはないのですが…。
 毎日、何も考えずに、心身共に健康に過ごしているのは、我が家の龍之介君です。お散歩こそが、犬生最大の楽しみであり、喜びであります。朝起きてから、暗くなるまで、庭で繋がれる事なく自由に過ごしているのですが、それでも、フェンスの内側と外側では別世界です。家を一歩でるとそこは、他のワン子の情報で溢れています。「さっき、あいつが通ったな」「これはももちゃんの匂い、うっとり」「あっ、やばい、晋平ちゃんより、高い所にかけておかなきゃ」。 とにかく、龍之介は家を出ると、忙しいのです。時々、人の目をごまかして、お友達が残していった液体を嗅いでいるふりをして、ちょろっと嘗めます。「これ、止めて欲しいんだけど」と家で話すと、親に「あなただって、石を嘗めてたわよ、口の周りに泥がついていたもの」と言われてしまいました。動物は嘗めて確かめるものなのです(笑)。それにしても、最近、龍之介君が女好きだと判明してきました。誰とでも遊びたいのですが、初めてカンナちゃんに会ったら、親友のチョコちゃん(雄のゴールデン)の事をほったらかしにしていました。龍之介の守備範囲は広く、相手がお年を召していても、やっぱり女性が好きです。しつこく、お尻の匂いを嗅がして頂いているうちに、だいたい「う〜〜止めて」と叱られます。それにしても、悲しいのは、ご近所の大介の遠吠えです。もう帰らないお婆ちゃんを思って鳴いているのだと思います。白黒の猫と一緒に残されて、親戚の人からご飯だけもらう毎日です。時々、お婆ちゃんは入院して、しばらく経つと戻ってきたのですが、今は2度と再び戻りません。そんな大ちゃんの声を聞いても、私はどうする事もできず、コンサートの準備に追われています。今回、2度目のフィリアホールです。トークのお相手も前回の時と同じ、テレビ朝日の坪井アナウンサーさんがやって下さいます。レコーディングの事、大学の事などお話できたらと思っています。
 それでは、今日はこのへんで失礼します。寒い所の方、風邪をひかないようにして下さい。

竹松 舞

(2003.11.26掲載)

 

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