舞さんからのメッセージ
 

 

 舞さんからファンのみなさんへのメッセージ(2003年7月28日掲載分)です。

 

 

 朝、車のタイヤが雨をはじき飛ばす「サ〜、シャ〜」という音が、意識の向こうで聞こえ始めると、なぜか、気分の上に半透明のとばりが降りてきます。そして、もう一度気が付かなかったふりをして、眠りの世界に戻ってしまおうかなどと思う事もしばしばですが、今確かに木が「ミー」とか「ジー」とか鳴ったような気がするんです。
 一年ぶりに聞く夏の音。それはいつもは、暑くてふりあおいだ太陽の下で緑の葉っぱが鳴る音です。短い一生を夏の太陽にまけじと誇示して鳴く儚い虫の声です。とうとう夏がやってきたのかしらん。それにしても涼しい。まだ何も焼けそうにない感じ。私はと言えば、本当は雨が降ろうが、晴れようが、海に行く事も花火を見に行く事もできない日々を過ごしております。
 先日、レコーディングの前半が終了致しました。新しいディレクターさんに変わったのですが、一日目は岡野さんも参加していました。それでも、これからは音楽的な事は新しい國嵜さんというディレクターさんと、全て一緒に作っていく事になります。ミキサーさんは最近又良い味を出し始めたというお馴染み塩ちゃんという方です。二日間御一緒して、とてもやり易いメンバーでした。率直に意見を言い合えるので、気分が楽でしたし、指の傷みを除けば楽しい録音でした。コロムビアの録音スタジオは今回のレコーディングが最後になりそうです。再開発で赤坂の本社のあるビルのあたりは皆壊されてしまいます。おそらく、日本でビクターと並んで、最も古いレコード会社だと思うので、レコーディングスタジオもとても立派なものです。他のお仕事で別のスタジオも幾つか見た事がありますが、いつも使っている第一スタジオなどは特に広々としていて、設備も見事です。ほんとうに、もったいないと思います。つまりコロムビア通りという通りもなくなってしまう訳です。東京も日々様変わりしているんですね。今作っているアルバムの次のアルバムのお話も休憩中に出ていますが、何 処で録音するようになるんでしょうか?何に限らず、変わってしまうのは寂しいですが、変化というのは、受け入れられるほうです。
 もうすぐ、仙台のコンサートです。地震はどうなんでしょうか?コンサートが中止になるというお話はないので、仙台市内は比較的被害が少ないのかもしれません。
 それが終わるといよいよアメリカです。先天性心臓疾患の研究をしている所に行くのですが、先天性という事で対象の患者さんは小児だと思います。とは言っても私は研究室に行くので対象は心臓疾患のマウスです。「私のためのマウスが集まりつつあるよ」というメールが来ています。とても楽しみですが、とても不安です。こちらの大学の解剖学の教室で先生に心臓の組織の見方やパラフィン切片の作り方の指導を受けました。お隣の教室の先生がたまたま尋ねてきた時に、ご自分でも何度か行かれている所なので地図を貸して下さいました。何か皆さんの温かい好意に包まれて、いざボストンという感じです。ただ、ハープを借りる手はずにてこずっています。最低でもレンタルというのは6ヵ月借りなければいけないので困っています。ボストンシンフォニーの人に借りられればいいのですが、モルナール先生が相手の名前を忘れちゃったとかで、頓挫しております(笑)。
 とにかく数日中には出発なので、今はハープを弾いた後は、向こうから送られてきている論文とテキストにかじりついています。8月の終わりから大学の試験なので、試験勉強も、向こうでしないと間に合いません。試験後、少ししてレコーディングの後半もあります。多分病気になっている暇はないと思うので、病気はしないでしょう。
 それでは、皆様もよい夏休みを過ごされますように!お休みのない方はお体に気をつけてお仕事なさって下さい!

竹松 舞

(2003.7.28掲載)

 

掲載済みのメッセージ

2003.7.8 2003.6.11 2003.5.20 2003.5.7 2003.4.24

2003.4.10 2003.3.21 2003.2.28 2003.1.29 2003.1.21 2003.1.7

2002年掲載分

2001年掲載分


舞さんへの質問・メッセージは、掲示板またはメール送信用ページをご利用ください。

 

 トップページへ