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舞さんからファンのみなさんへのメッセージ(2004年8月12日掲載分)です。
皆様、お元気ですか?私は今セントルイスに居ます。
ミズーリ州にある人口35万人ほどのミシシッピー湖畔の町です。トーマスジェファ ソン大統領が、フランス領だったミシシッピー川より西をナポレオン皇帝から買うま で、アメリカの西の端の町だった所です。その頃(1800年代の初めまで)ロスア ンゼルスもサンフランシスコもアメリカではなかったという訳です。(間違っていた らごめんなさい)。
同じ、ミズーリ州の西の端にはカンザスシティーがあります。カンザスというと私に とっては「オズの魔法使い」が真っ先に浮かびます。私が4、5歳の頃、アメリカの アナーバーという町で母にせがんで、4回も映画館に足を運びました。どうして、あ の映画がそんなに好きだったのか分かりませんが、理屈抜きで好きでした。私は多分 とても、しつこい性格なのだと思います。次に虜になったのはコーラスラインですが、 これは今でも大好きです。緑色のレオタードを着た女性のオーディションで踊るダン スがたまらなく素敵です。感動したり、考えさせられたり、ショックを受けたりとい う映画は沢山ありますが、気が付くとほんとうに好きなものは、たった一日の舞台の 上でのオーディション風景だったりします。
因に私がしつこい性格だと自分で分かったのは、アンガールズというお笑いコンビの 「ファッションショーの練習風景」というコントをビデオに撮り、7回は繰り返し見 た時です。親には信じられないという顔をされましたが、さすがに自分でもしつこい と思っています。
話しは大分それましたが、私は今、大学の寮で生活しています。部屋にはシカゴから ハープが運び込まれています。他の住人から「うるさい」という苦情が出ない限りは 弾いていいよという事になっています。ですから、結構びくびくしながら、気を遣い ながら練習しています。あまり時間が遅くならないようにラボからは飛んで帰ります。 部屋にはテレビは無く、去年好んで見ていた再放送のコスビーショーが見られなくて 寂しいです。
ここの住人は皆、朝、たいがい白衣で寮を出て行きます。私も朝7時半には外来に着 きます。そこで、それぞれの患者さんについて、病室を周りながらの病気の検討会の ようなものがあります。その後診察開始となります。最初の2、3日はただ見学をし ているだけで、なんとなく過ぎていってしまったのですが、今日初めて患者さんを診 せて頂きました。心臓の音を聴いて、何の病気か分かった瞬間、自分の中で色々なも のが凄い勢いで変化し始めました。ひとから見たら、とても些細な出来事なのだと思 いますが、私にとっては、はっきりと何かが変わり始めた瞬間です。それまで、何の 意味も持たなかった目の前の景色が息をし始めた瞬間です。私は多分、何年経っても この時の記憶はなくならないだろうと思います。そんな訳で、自分勝手な興奮を押し 付けて申し訳ありませんが、私は気分が上がったり下がったりしながらも、毎日なん とかやっております。午後はラボでマウスの心臓のスライスを眺め、夜はハープでヘ ンデルやらピエルネやらを弾き、又朝がきて、大急ぎで白衣を引っ掛けて寮を走り出 るという生活を繰り返しております。ここが、バドワイザーの本拠地であっても、ビ ールの飲めない(甘いお酒が好きです)私にとっては、さほど意味がなく、白いご飯 が食べたいなあなんて思いながら一日は過ぎていきます。多分オリンピックも知らな いうちに過ぎてしまうんだろうなあ〜・・。ではでは、皆様お元気で!!竹松 舞
(2004.8.12掲載)
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