舞さんからのメッセージ
 

 

 舞さんからファンのみなさんへのメッセージ(2007年5月30日掲載分)です。

 

 

 基地の満開の桜に迎えられてから、早一カ月が過ぎました。
 医師を含め、看護師さんや、corpsmanと呼ばれ、事務処理から注射や採血、簡単な縫合までをこなす人達、その他の従業員の方々ともだんだん顔見知りになり、交わす挨拶と笑顔の種類も変わってきました。私を含め同時期に採用になったインターンの先生方を除けば、医療従事者は全て米国人ですが、新しい人間を教育するという事が当たり前で徹底しているお国柄の御陰で、惜しまず、教える事に時間を割いていただいています。ついでに言えば、同僚のはずの先生方も皆さんインターンという呼び方が似合わないくらい、ちゃんとしたdoctorなので、教わる事が多く、得した気分で過ごしています。

 ここの海軍病院は、大学病院のような大病院ではないので、こちらで対処できない患者さんや、特殊な検査が必要になる患者さんは、日本の大きな病院に一時転院をお願いし、検査や治療をしてもらう事があります。昔は日本の医療への信頼度はあまり高くなく、そういう時はアメリカ本国まで搬送していたらしいのですが、今それは大きくかわりました。当直の日に日本の病院とここの病院との橋渡しをする事も我々インターンの大切な仕事の一つです。急を要する時はドアのない軍のヘリコプターでの搬送もあると聞いていたので、ちょっと怖かったり、期待していたりしますが、今の所、海軍所有の救急車での搬送が主です。

 先日私は、予定より早く破水してしまった兵士の奥さんを房総にある大きな病院に運びました。と言っても、私が救急車を運転したという話ではありませんが(笑)。
 無事妊婦さんを預けた帰り、夜中の真っ暗な道を救急車で二時間程かけて帰りました。私は助手席に座り、後ろに担当の医師、看護師、corpsmanが座り出発。お腹がぺこぺこだった私に運転手さんがチョコレートを恵んで下さり(嬉し涙、笑)、街灯もない夜道を延々と走りました。途中、脇の道に鹿を2、3頭発見。初めての経験に一人で騒いでいました。それにつられて、車内でおきた深夜の笑い声も止むと、道の端にこの目で捕らえてはいけないものを捕らえそうで、一人密かに怯える時、運転手さんが怖い話を始めたのです。何が苦手かと言ったら、おばけの話、霊の話ほど聞きたくないものはなく、心霊写真など、死んでも見たくないというか、死んだら見えちゃうかもしれませんが、とにかく最高に怖いです。その話というのは、うちの病院が今建っている敷地内に、一回り小さい二階建ての建物があるのですが、そこは昔日本の海軍病院として使っていたそうで…。ここまでくれば、もう言わなくても想像して頂けると思いますが…。とにかく、でっでるんだそうです。

 ああ、いやだ。私はこういうものは本当に駄目で、恐がり方が半端じゃないのです。学生の時、大勢で行ったお化け屋敷で一緒に入った先輩に、お化けよりも、怖がって騒ぐ私の方が怖いと言われました(笑)。日本の兵士のお化けも、出てきてみたら周りの様子が変わっていて、変な所に出ちゃったと思ってあわてて、ひっこんでしまうかもしれませんし、私の部屋に出るとしても、きっとジェーソンみたいなのだろうから、平気、、かな。

竹松 舞

(2007.5.30掲載)

 

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