クローズアップ人体(3)(ママと赤ちゃんの話)

 お母さんが、自分がママになった!という実感を持って喜ぶのはどんなときでしょう? お腹にいる赤ちゃんがお母さんのお腹を蹴るのを感じたり、超音波でお腹の中にいる 赤ちゃんの顔を見たりするときでしょうか?この赤ちゃんの顔ですが、超音波の画像 を通して見ているという事もあって本当にかわいらしい目鼻立ちの子もいれば、なか なかの強面に見える子もいて面白いです。 母乳がでるようになった時の感動も言葉では言い表せないものがあるのでしょうね!

 余談ですがその母乳、妊娠8ヶ月頃から分泌され始めるのですが、そんな時、きゃあ 〜母乳が出るわぁ、などと喜んで母乳を絞り出したりしてはいけません。お乳を絞り 出すと、お母さんの体はもう赤ちゃんが生まれてお乳を飲んでいると錯覚してしまい ます。ならば大きく膨らんでいた子宮を元に戻さなきゃと言って子宮を収縮させ始め てしまうのです。でもこのお母さん、まだお腹に赤ちゃんがいます。収縮なんかされ たら赤ちゃんが外に放り出されてしまいます。だからしぼったらいけません。

 お母さんというのは、赤ちゃんに血液を送っているのでとても責任重大です。お母さ んが飲んでいる薬などは胎盤を通じて赤ちゃんにも作用してしまうことがあります。 例えばお母さんがてんかんを持っていて抗てんかん薬を飲んでいると赤ちゃんに心臓 の奇形や、口の奇形(いわゆる三つ口などです)が生じてしまう危険があります。ま たお母さんが甲状腺の機能亢進症で、治療薬として抗甲状腺剤を飲んでいると、これ も胎盤を通過してしまうために正常な赤ちゃんの甲状腺の機能まで低下させてしまい ます。またバセドウ病などの甲状腺機能亢進のメカニズムとして、甲状腺のレセプタ ーにはまりこんで甲状腺に働くようにどんどんウソの情報を与え続ける厄介な抗体を お母さんが持っていると、それも赤ちゃんの方へ流れてしまいます。その結果、赤ちゃ んの正常な甲状腺の機能が亢進させられてしまい、赤ちゃんの代謝がガンガンと盛ん になり、ベビーがあまり大きくなれないまま生まれてしまうことになります。

 その他にお母さんの管理が重要になってくるのは母体の糖尿病です。お母さんは赤ちゃ んのためにインスリンに対する抵抗を高くしています。というのはどういうことかと いうと、インスリンの働きによって細胞内への糖の取り込みを抑えて、赤ちゃんに回 してあげようというしくみです。なので当然お母さんの血中にうようよする糖が増え るので糖尿病の発症のひきがねにもなりうる訳です。母体が高血糖になると胎児も高 血糖をきたしてインスリンがたくさんでるために赤ちゃんの皮下脂肪が増え、肝臓や 心臓の重量も大きくなるので巨大児になってしまいます。このために、生まれる時に マミーもベビーも大変苦労することになります。

(続く)

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