舞さんからのメッセージ
 

 

 舞さんからファンのみなさんへのメッセージ(2005年1月28日掲載分)です。

 

 

 (またまた雪始まりですみません)
 東京にも雪が降りました。新潟に降った雪は旅館の屋根を押しつぶし、二名の尊い命 を奪い、善意の旅館の経営者を傷付けました。申し訳ないと思いつつ、それでも私は 雪に心が踊ります。私が小さい頃は、空から雪の結晶が順番を待切れなかったように 固まりになってふわふわと落ちてくるのを、首が痛くなるまで必死で見上げていた記 憶があります。空から落ちてくる雪を産地直送で食べたらどんなに美味しいだろうと 口を大きくあけて待っていたのをよく覚えています。口を外れた雪は頬の上で静かに 溶けます。ひんやり冷たい頬でも雪を溶かします。その内側に温かい血が流れている ので、雪を溶かします。命は嬉しいです。

 天候が悪い時に、狙ったように重なるのが入学試験です。先日のセンター試験もかな り寒い日でした。そういえば、私が今の大学を受験した年、試験会場は千葉県の佐倉 キャンパスでした。一次試験の受験生がかなりの数にのぼるので、一学年が90名に 満たない現在の教室ではとても賄いきれません。通常は都内の他大学や予備校の校舎 を借りて行われるのですが、その年だけ試験的に最初の一年の寮生活をしたところで 行われました。周りには田んぼしかなく、スポーツをするのには最高の立地です(笑)。 私の近くの受験番号の人達が試験を受けた場所はバスケットボール用の体育館でした。 大勢受験生がいて、きちんと暖房もされていました。それでも体育館です。寒いにき まっています。あまりの寒さに試験開始後しばらくは手がガチガチで鉛筆が上手く握 れなかったのを覚えています。

 つい最近、かなりの緊張を伴う試験を受けました。OSCEという試験で、言ってみれば 診察の試験です。来年から臨床実習の前の国家試験として行われる事になっています。 患者さんへの問診、頭と首の診察、胸の診察、お腹の診察、神経の診察などを試験官 の先生に採点される訳です。試験官は他大学からも来ます。それぞれの診察のスペー スは区切られていて、制限時間5分以内で与えられた課題に相当する診察を行います。 患者さん役は後輩達が借り出されます。私たちはあらかじめ何をやらされるかは知ら されておらず、お腹の診察ステーションならそこのスペースに入って始めて問題用紙 をわたされるのです。評価のポイントは生徒には明かされていないので詳しくはわか らないのですが、まずは患者さんに対する配慮や言葉遣いがちゃんとできているか、 あとはそれぞれの課題によってポイントをおさえて診るべきところが分かっているか、 正しく診察がされているかが膨大な量のチェック項目によって採点されているようで す。

 私たちは個人的に、その試験に備えてあらゆるシュミレーションや練習を行いました。 頭のてっぺんから足の先までフルコースの診察をするのにはかなりの時間がかかりま す。患者役の友達を長時間拘束するのは申し訳ないし、テキストで確認しながら、しっ かり診察の練習をしたい。そんな希望を叶えてくれる素晴らしいアイディアが・・。 という訳で、心肺蘇生用の白人の人形に勝手にマリアという名前をつけて、彼女に延々 と話しかける事にしました。しかしながら診察を始める際に大変な事に気付きました。 彼女は座れないのです。生涯仰向けで数えきれない程たくさんの人に人工呼吸をされ るだけで終わろうとしていた彼女の人生を狂わせて座らせようとしても無理な話です。 マリアは断固としてではなく、ヘナヘナと私に抵抗します。それが、妙に周りにいた 同級生の笑いを誘ってしまいました。そんなこんなで実習室での笑いはありながらも、 皆かなり真剣に練習に励みました。当日には緊張がピークに達し、私の仲の良い友達 の一人はお昼の学食のうどんに手をつけられずにいました(笑)。そして待ち時間の 間も各自がぶつぶつと診察の言葉を唱えながら控え室のようなところでおさらいを繰 り返し(端から見たら気持悪い光景ですね)それぞれの試験時間になると白衣を着て 試験会場へ向かっていきました。本番では制限時間が5分ということもあって一連の 手技を流れるように行えないと間に合いません。外科の縫合などは、手術用の手袋を 処置後にはずす所までが採点の対象です。次のステーションで問診を行おうとしてい た自分の手に何故か手術用の手袋がはまっているのを見て「なんだこの手袋は??? うっっ・・」呼吸が一回飛びました。直ぐに平常心に戻り無事そのステーションを終 えました。その他にも、思い出すと笑ってしまうような小さなヘマをやらかして二日 間の試験が終了しました。先日の成績発表では結果的にトップテンに入っていたのが 驚きです。なんだかんだで変な自信をつけて、来週の筆記試験へ、いざ出陣です。長々 とつまらない話におつき合い頂きありがとうございました。

竹松 舞

(2005.1.28掲載)

 

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2005.1.12

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