|
NHK-FM「おしゃべりクラシック」(1999年12月24日、14:00〜16:00(再放送:1999年12月27日、9:00〜11:00))の120分にわたって、舞さんがゲストとして生出演しました。その模様の一部を文章にしてみました。当日の進行は、渡辺徹さん、ゲストは、舞さんの他、マリンバ奏者の神谷百子さん、ギタリストの木村大さんでした。
基本的に舞さんが話しているところを中心に文章にしていますが、その前後の文脈や、番組の楽しい雰囲気を少しでもわかってもらえるように、ちょっと長めにしています。
(最初は、神谷さんについての話、曲紹介)
○ハープとの出会い
渡辺徹:じゃ、続いては竹松さん。
舞:はい。
渡辺:ハープでございますね。
舞:はい。(笑)
渡辺:ハーピスト。
舞:はい。
渡辺:なんでそんなに、お肌がきれいなんでしょうねぇ。
舞:ええ〜!!(笑)
渡辺:(笑)
舞:また、お上手ですねぇ。(笑)
渡辺:いやいやいや、ほんとに。どうですか?神谷さん。
神谷百子:もう、ときめいちゃいますよ。これ(笑)
渡辺:なんで神谷さんに俺も振ってるんでしょうねぇ、そんな話を。(笑)
神谷:もう、タマゴみたいですねぇ。
渡辺:ねぇ。
神谷:(笑)
舞:やーだ、嬉しい。(笑)
渡辺:ほんとにもう。あのー、大掃除が終わりたてのうちの窓ガラスみたいにピカピカ光って。(笑)
舞:嬉しくないかもしれない。(笑)
神谷:嬉しくない。(笑)
渡辺:嬉しくない例えでしたね、すみません。ほんとに。(笑)
渡辺:えー、ハープでございますけども、おいくつぐらい?ハープってのはなかなか出会える楽器じゃないですよ、普通に生活していると。
舞:そうですねぇ。あんまりおうちにハープがあるっていう人は。。。
渡辺:いないでしょう?
舞:そうですね。(笑)
渡辺:ねぇ。どこでどんなふうに出会ったんですか?
舞:えーっとですね、出会ったのは、私が4才から6才までの2年間を、アメリカで過ごしてまして、そのときに、、、
渡辺:4才から6才までアメリカに?
舞:はい。
渡辺:お父様のお仕事?
舞:はい、そうです。
渡辺:そうですか。お父様は、お仕事は?
舞:えーと、医者です。
渡辺:お医者さんなんですねー、そうですかー。そのお父様のお仕事で、アメリカ?
舞:はい。
渡辺:アメリカのどちらに?
舞:ミシガンです。
渡辺:Oh,yeah!!
舞:(笑)
渡辺:ミシガンですか。
舞:住んでらしたんですか?
渡辺:全然知らないです。(笑)
舞:(笑)
渡辺:ミシガンっちゅうところは。(笑)
舞:(笑)
渡辺:全然行ったこともありませんが。(笑)
舞:(笑)
渡辺:はぁ、そこにいらしてて? そこで?
舞:えーと、あの、ずっと、3才のときからピアノを弾いていたんですよ。
渡辺:まずピアノをなさってたんですね?
舞:ええ。それで、あのー、ちょっとピアノとは別の楽器をやりたいな、というふうに思っていて、それで、ハープも候補にあがってたんでー、そこでー、アメリカで聞いたのは音だったんですね。それで、その音がなんか素直にきれいだな、っていうふうに思ったのがきっかけで、じゃあこれにしようという、そんな感じです。
渡辺:アメリカで決意なさった?
舞:そうですね。
渡辺:アメリカで既に、楽器は手に入れられたんですか?
舞:えーと、ちょっと、4才とか5才とかっていうと、やっぱり体がちっちゃいのでー。
渡辺:それはだってハープというものはおっきいですから、4才、5才だとー、それこそハープにぶら下がって遊んでいるみたいなことになってしまいますね。
舞:そうですね。(笑)そうなんですよね、それで、もっとちっちゃいアイリッシュハープというペダルがないちっちゃめのハープもあるんで、それでやることもできたんですけども、私はそのアイリッシュハープの音があまり好きじゃなかったもんですから、今やってるフルサイズのグランドハープをやれる体の大きさになるまで、待って、で、始めたのが結局、9才のときですね。
渡辺:9才から?
舞:はい。
渡辺:でも始めるっていっても、教えてくれる人がいないと。
舞:そうですね。
渡辺:できませんよね?
舞:で、いつも、都内まで通ってましてね。
渡辺:都内までというとその当時はどちらに? ミシガンから?
舞:(笑)
渡辺:ミシガンから都内までっていう言い方もなかなかないですけども。(笑)
舞:すみません、なんか話がとびとびでしたね。
渡辺:いいえ、そんなことはない。
舞:あのですねー、えーと、ミシガンからー。。。(笑)
渡辺:ミシガンからもう日本に帰ってきてるんですよね?
野原社長:渡辺さんがこんがらがっちゃって。
渡辺:(笑)。渡辺さん?だよ、後で話聞くから静かにしてなさい。(笑)
野原社長:わかりました。
渡辺:(笑)
舞:わかんなくなっちゃった。(笑)
神谷:みんな受けてます。(笑)
渡辺:それで?
舞:うーんと、6才のときまで向こうにいて、それから日本に帰ってきてー。
渡辺:帰ってきて。
舞:帰ってきた時点では、私は仙台に住んでいたんですね。
渡辺:仙台にいらしたんですか。
舞:はい、そうなんです。それで、、、
渡辺:それで都内まで通ってた?
舞:そうなんです。
渡辺:大変ですね、でもねぇ。
舞:そうですね。
渡辺:じゃあいつも、誰かに付き添われて?
舞:お母さんと一緒に。
渡辺:それ、どれぐらいのペースなんですか?
舞:えー、月に2回ですね。
渡辺:月に2回?
舞:2週間に一遍、土曜日だったらまだ、学校が短いんで、その日休んで、行ってましたね。
渡辺:でも、それは相当なやる気がないと、続けられませんよね? 普通、なんでしょう? イメージとしては小さい頃に、楽器の習い事というと、どうしたって本人の意志よりは、親御さんのね、勧めというか、半ば強制的にですね、「お稽古しなさい」、っていうことでやらせることになると思うんですけども、自分で既に興味を持って、始められた?
舞:そうですねー。
渡辺:この辺がやっぱり違うんだなー。
舞:いやー。
渡辺:俺もちっちゃいころ、オルガン教室通ってましたけども、もう無理矢理でしたもん。休みたくて休みたくて、東京まで出るなんていったらふざけるな、っていう気持ちになってしまうのが、ちゃんと通われて、なさってたという。
舞:やるからには、ちゃんと自分で納得できるところまでやりたいっていうふうに思ってただけなんですけど。
渡辺:なかなかねぇ、6才、9才、そういう考えを持つということはできないことですよ。
舞:いや、誉めすぎですって。
渡辺:いやいや、誉めすぎじゃないよなー? 大君。
木村大:そうですよね。
渡辺:そうだよなぁ。なかなかその年で、やるからには極めたいとかね。
神谷:そうですね。
舞:大袈裟にとらえないでくださいね。
渡辺:いやいや、番組ですから大袈裟にとっていただいていいわけでございます。(笑)
舞:わかりました。
渡辺:で、神谷さんにした質問と同じなんですけども、つまりプロになるとか、私ずっとこれ続けていこうというのは、いくつぐらいからですか?もう最初からですか?
舞:んー、それも結局、中途半端になんかを、何でもそうなんですけど、なんか言い出したら中途半端に終わらせたくない、っていう性格なもんで、それで、ずっとやれるだけのことをやる、自分の努力できる限りのことをやる、っていう感じでずっとやってきた、という感じですね。
渡辺:じゃあ、6才ぐらいから興味を持って9才からちゃんと勉強始めて、で、今に至るまでずーっと、その思いで?
舞:そうですね。
渡辺:やるからにはやってやるぞという気持ちでずっと続いているということですね。
舞:(笑)。
渡辺:なるほど。わかりました、じゃあ、今お話に出てまいりました、そのハープの曲をここで1曲、お聴き頂きたいと思います。それじゃ、神谷さん、またお願いします。
神谷:それでは、ドビュッシー作曲「ベルガマスク組曲」から「月の光」。ハープ:竹松舞、お聴きください。
ドビュッシー作曲「ベルガマスク組曲」から「月の光」
○ハープについて
渡辺:えー、竹松舞さんのハープでございましたけれども、いいですねー。先ほど、神谷さんのマリンバといい、このハープといい、なんかクリスマスにはぴったりという感じの、なんかこう心穏やかになるような感じがするわけでございますけれども、あのハープ、でも、でかいっすよねぇ?
舞:でかいっすよ。
渡辺:でかいっしょ?(笑)
舞:(笑)
渡辺:ねぇ。音だけ聴いているとすごい優雅だけど、あれを肩に、、、
舞:しょってというか。
渡辺:しょって、ですもんね。
舞:そうですね。
渡辺:でー、あれねぇ、脚の間に挟んででしょ?
舞:そうなんですよ。(笑)
渡辺:よく、あの、チェリストにもいるんですけども、女の子なんかはほら、お父さん、お母さんとかにね、「はしたないから脚を閉じなさい」って言われているにも拘らず、しょっちゅう脚を広げて、演奏なさっているという、なかなか大変だなー、と思うわけでございますけども。
舞:そうですね。
渡辺:あれ、何キロぐらいあるんですか? あのハープというのは。
舞:んー、40キロちょいですね。
渡辺:40キロちょいあるんですか。
舞:ええ。
渡辺:じゃあ、ご自身と同じぐらいの?
舞:んー、もうちょっと軽いかな。(笑)
渡辺:私(舞さん)の方が?
舞:(笑)
渡辺:そうですか。じゃあ、みんなうそつきばっかりで、そうなっちゃうと。(笑)
舞:(笑)
渡辺:弦は何本ほど?
舞:えーと、47本です。
渡辺:47本!?
舞:はい。(笑)
渡辺:お金かかりますねぇ?
舞:そうですねぇ。
渡辺:切れちゃったりしたらねぇ。
舞:そうですねぇ。
渡辺:ギターとかは、私、知りませんよ、一流の楽器はわかりませんけど、学生のときギターはフォークギターみたいのやりますけど、楽器屋さんいけばあるじゃないですか、ギターの弦というやつは。ハープの弦は、そんなに簡単に、手に入るもんじゃないでしょう?
舞:あのー、いつもいろいろハープの修理とか、あとハープ買うときも世話してもらったところに、楽譜とかも頼んだりとか、そういうところでいつも注文して。
渡辺:そうですか。
舞:ええ。
渡辺:そういうお店はねぇ、専門にやってらっしゃるからご存知なんでしょうけど、一般的にはなかなかねぇ。
舞:そうですね、でも、、、
渡辺:町の楽器屋さん、というわけにはいかないですもんね?
舞:そうですねー。
渡辺:そうですかー。もう、素敵な楽器ですね。
舞:そうですねー。
渡辺:指とか痛くならないんですか?
舞:痛いんですよ。
渡辺:痛いんですか。
舞:痛い、痛い、痛い。
渡辺:始めた頃は?
舞:今でも痛いです。
渡辺:今も痛い?
舞:はい。
渡辺:すごい優雅にねぇ、なんか、ハープっていうと人魚が出てくるんですよ、俺のイメージの中では。
舞:そうですか。
渡辺:マーメイドが。マーメイドが出てきましてね、こう優雅にやってんですけども、実は、指先痛いの歯を食いしばってたりすることがあるわけですね?
舞:そうですねー。
渡辺:はぁー、聞いてみないとわからないもんですねー。脚も使うんですよね?
舞:そうなんですよ。だから、譜を見るときでも、どこでペダルを入れ替えるかっていう、ここで踏み替えちゃうと、ペダルがフニャっていう音がしちゃうとか、だから、もうちょっと前で踏んどくとか、そういう、なんか細かい、ことが、気を使う。
渡辺:なるほどね。いろいろ細かい作業をなさってるんですね、音の優雅さの裏には、非常に細かい、で、ちょっと痛みも伴うということを乗り越えてこその演奏ということがわかりました。
(途中省略)
○好みの異性のタイプは?
渡辺:それでー、大君は、何、どういうタイプの女の子が好きなのかな?
大:なんだ、そりゃ。
全員:(笑)
渡辺:これ、だって、Eメールでもさぁ、聞いてください、っていっぱい来ちゃってるから。
大:僕は気が合えば。
渡辺:気が合えばいいの?
大:はい。
渡辺:何、だけど、どういう子が気が合うのか、そこが聞きたいじゃない。
大:会話がなくても、一緒に。
渡辺:会話がなくてもいいの?
大:会話あったほうがいいですけど、やっぱり、一緒にいれば会話がないときもあるじゃないすか。
渡辺:まぁ、それはあるね。
大:それでも、息苦しくないわけよ。
神谷:詩的。(笑)
渡辺:息苦しくなければいいわけか。見た目は?
全員:(笑)
渡辺:見た目は、ほら、いちおう、好みというものが、それぞれあると思うんだけど。
大:郁恵さん。(笑)
渡辺:おう! それはかなりいい趣味してるわ。ワハハハハハ。(笑)
全員:(笑)
渡辺:そんなこと言うとねー、、、
大:すみません、失礼しました。
渡辺:いや、いいのよ。やめてよ、うちの、調子込むんだから。すーぐ、調子込むんだからー。(笑)
大:でも、おもしろいですよね、郁恵さんね。
渡辺:あー、まーまー。
大:「料理バンザイ」とか、たまに観ちゃいますよね。
全員:(笑)
渡辺:まぁ、無駄に明るい奴なんだけもねー。そうかぁ。舞さんは、どういう異性がお好みでいらっしゃるんですか?
舞:なんだろうなー、自分はこれ、っていうのが、なんか誇れるものがある人ならいいですね。
渡辺:例えば、「私は太っている」、とか?
舞:(笑)
渡辺:自分は、これ、みたいな。
舞:それでも、誇りに思ってれば。
渡辺:誇りに思ってればいいんですか。
舞:うーん。
渡辺:ほーう。
舞:なんか、自信の持てるものがあれば。
渡辺:そうですか。
舞:というか、一生懸命何かに打ち込んでる人がいいですね。
渡辺:そういう人って、自分の世界を持ってるから、意外に俺についてこいタイプだったり、しそうな気がするんだけども。そういうタイプがお好きですか?
舞:そうですね。そういう人がいいですね。(笑)
渡辺:おう、そうですかー。
舞:(笑)
渡辺:ビジュアル的には?
舞:んー、結構何でも大丈夫っていう感じですけどー。
渡辺:あ、そうですか。内面重視で。
舞:そうですね。(笑)
渡辺:ほぅ、なるほど。そうか、それはチャンスがあるなぁ。
舞:(笑)
渡辺:結婚してるんだって言ってるじゃないすか、神谷さん。ねぇ。(笑)
全員:(笑)
渡辺:神谷さんは、今、もう、ご結婚なさって?
神谷:いちおう、人妻ですが。
(途中省略)
渡辺:あのー、大君も、舞さんも、まだお若いから、あんまり結婚ってことは考えたりはしてない、でもおぼろげにあるでしょ? いくつぐらいで結婚したいとか、あこがれとか、そんなのないですか?
舞:結婚は早めにしたいですね。
渡辺:あ、またそういうこと言うとまたねー、ファンの方がねー。
神谷:ファンの方が。
渡辺:「じゃあ、僕」、とか思うんですよ。
舞:(笑)
渡辺:ねぇ。結婚早めにしたいですか? なんで?
舞:え? なんとなく。
渡辺:なんとなく?
舞:やっぱりー。。。(笑)
神谷:いいですね、こんな奥さんだったら。
渡辺:ねぇ。こんなかわいい奥さんが。ねぇ。
神谷:もう、幸せになっちゃいますね。
渡辺:いや、神谷さんのご主人、幸せですよ。こんなきれいな奥さんがいらっしゃるというのは。
神谷:うー。
舞、神谷:(笑)
○衣装について
渡辺:何がすばらしい、って、ちゃんと前髪がこう立ってるところが。
舞、神谷:(笑)
渡辺:すばらしいじゃないですか。
神谷:もう、鬱陶しいんです。
渡辺:そうですか?
神谷:楽器弾くときにないですか? 舞さん。そういうこと。あの、髪型選ぶのでも、マリンバってすごく動く楽器なので、私あの、頭を結んだり髪の毛結んだりカチューシャしたりっていうのが、頭痛くなってしまってだめなんです。
渡辺:そうですか。
神谷:何にもしないで済む、どんなに髪の毛振り乱しても落ちてこない頭っていうので、こうなっちゃうんです。
渡辺:髪型もやっぱり楽器と、なんか影響があるんですね。
神谷:あります。
渡辺:マリンバって、どちらかというと、下向きになりますよね?
神谷:はい。
渡辺:だから余計に、髪の毛わーって前に来たりっすると。
神谷:すごいんです。大学入って、私、特に動いて弾く方なんですけども、どうやら。練習室で弾いてる姿見て先輩が私に最初に付けたあだ名が、当時髪が長かったのでそれで、“振り乱して弾くおばけ”というあだ名でした。(笑)
渡辺:そうか、マリンバ奏者は、山姥(やまんば)みたいになってしまうんですね。
神谷:山姥?マリンバの山姥? えーと。
渡辺:そんなに繰り返さなくてもいいんですよ。謝りますもんね。(笑)
全員:(笑)
渡辺:ファッションなんてみなさん、ほら、演奏会っていうと、音だけを聴かせるんでなくて、やっぱ、人前に出るっていうことがありますよねー。衣装とか、大変だと思うんですけども、舞さんなんかはどうしてるんですか?
舞:んー、お店で選んだりとかー、それでいいのが無かったら作ってもらうとか、っていう感じですねー。
渡辺:自腹なんですか? つまり自分でお金出して?
舞:んー。
渡辺:いろいろ?
舞:そうですねー。
渡辺:そうですかぁ。また、かわいいのを、でも、脚、広げますもんね?
舞:そうですね、だから、ペダルを踏み替えるときに、スカートが脚に引っかかるとまずいんで、その長さの調節だとか、あとは、腕の周りになんか、ごちゃごちゃあるのじゃないほうがいい、とかー。
渡辺:そうですねー。それじゃやっぱりみなさん、結構、指輪ですとか、アクセサリー類も、考えなきゃいけない、制約されますもんねー。
舞:付けないですけどねー。
渡辺:ではまったく、普段から、そうですねー、お付けになっていません。
神谷:毛ぐらい。
舞:弾くときは取りますけど。
渡辺:あ、そうか、大君が指3本に指輪してるだけかー。あ、してないや。
大:してないっすよ。
全員:(笑)
○休日の過ごし方
渡辺:してないよなー。大君は休みの日なんかは何してんのが一番好きなの?
大:僕ですか。映画観ることですかね。
渡辺:映画が好き?
大:はい。
渡辺:さっきちらっと話したらサッカーが好きなの?
大:サッカーはもう幼稚園からしてたんで。
渡辺:ずっとやってたんだ。
大:はい。
渡辺:茨城県はサッカー強かったんだよなー。
大:そうです。キャプテンですよ。
渡辺:キャプテン? おうー。俺はほんとにねぇ、自慢するのは嫌いなタイプだし、俺の立場としては、ゲストの話を引き出すのが役割なんだけど、ここだけは知ってほしいんだけど、サッカーは全国大会行って優勝してるんだ。
神谷:すごーい。
大:えー!?
渡辺:古河・・。ま、うん。
大:それはすごい。それはすごいっすね。でも、今は俺の方が上手いっすね。
渡辺:わかったよ、今は俺は走れねえよ、どうせ。(笑)
全員:(笑)
大:ラガー刑事時代なら。
渡辺:ラガー刑事知ってる?
大:知ってますよ。
渡辺:おう。
大:Gパン刑事も。
渡辺:ほんとに!?
大:はい。
渡辺:へぇ、そうかぁ。しかし、じゃあ、スポーツ得意だし、ギターはもちろんのことながら、でまた、スタイルがいいですよねー。
神谷:かっこいいですねー。
渡辺:身長はどれぐらい?
大:身長ですか? わかんないですね、74、5か。
渡辺:まだ、伸びてるのかもしれないしなー。
大:そうですね。うちはこれからなんです。
渡辺:うちはこれからなんだ? そうかぁ。かっこいいよなー。舞さん、お休みのときなんかは何をなさってますか?
舞:んー、休みの日はー、普段ちょっと、時間が思うように取れない分のハープのレッスンをするっていう、こと。
渡辺:やっぱりハープ?
舞:うーん、でも、時間が空いたら、本読むとかそれぐらいですねぇ。
渡辺:うーん、はい、なんでしょう?
大:俺も練習してます。
全員:(笑)
渡辺:取ってつけたように言わなくていいんだよ。
大:本当です。
全員:(笑)
大:ギタリストってさぁ、練習してないように思われがちですけど、もう過酷ですよ。
渡辺:練習してる?
大:練習してますよ、もう。
神谷:でも、みんなそうですよね、やっぱり休みがなくなっちゃいますよね。
大:そうですね。
神谷:休みの日ってのは練習しないといけないって・・。
渡辺:そうですよね、つまりほら、いわゆる芸術家じゃないですか。まぁ、くちゃばった言い方だけども芸術家ってものは一番難しいのは、俺も便乗させていただいて申し訳ないですけども、本業というか、まっ、全部本業なんですけども、劇団なんですよ。モナリザというところでずっと芝居をやっているんですけども、結局、休みの日に、どれぐらいやるかになっちゃうじゃないですか。そうすると、一番の難しいのは、やめ時なんですよね。やめ時をどこにするかという判断の持ち方がやっぱり一流なれるかどうかっていう。オーバーワークになってもいけないですし、かといって不安だから、やめ時がないわけじゃないですか。どこまでやったって不安だから。よし、この辺で、みたいなっていう見切りのつけ方っていうのがねぇ、これはみなさんやっぱり、アーティストってものはそういうところが難しいんだって、聞いてる人にもね、これはちょっと伝えたいなー、って思うところなんですけどもね。えー、ちょっと俺もまじめに見ていただいてですね。(笑)
○学業との両立
渡辺:あのー、舞さんは、今、学生さんなんですけど、何のお勉強なさってるんですか?
舞:えー、いちおう医学ですね。今一年生なんでそんな専門的なことはやってないんですけども。
渡辺:でも、医学部?
舞:はい。
渡辺:ハーピストなのに、医学部?
舞:(笑)
渡辺:いや、どうしましょう。将来は。
舞:えー・・・
渡辺:両方やれたらやっていく?
舞:そうですね。やれるもんならば。
渡辺:ほー、ほんとに天は二物を、与えてしまうという。
神谷:ねー、その上、かわいいし。三物も、四物も。
渡辺:あ、三物も、四物も。俺は汚物なんて。(笑)
神谷:そんなことない。(笑)
渡辺:そうですか、で、何を専門にやっていきたいなと思ってらっしゃるんですか?医学の方は。
舞:今はー、これからころころ変わると思うんですけど、今は形成外科がいい。
渡辺:形成外科を。
舞:はい。
渡辺:へー、ハープを奏でるしなやかな指先でメスも持とうと?
舞:(笑)
渡辺:いうことですかー。ど、どうだ?
大:なぜ俺に振る?
全員:(笑)
渡辺:ねー、すごいですねー。それはどっちにしても時間が必要なことだし、両立できたらすばらしいことだと思いますよ。
舞:そうですねぇ。
渡辺:っていうか、診てほしい。(舞さんが)お医者さんになって。
全員:(笑)
神谷:白衣着て。
渡辺:あ、そうか、まだ実習とかまだないので、白衣になったりはしてない?
舞:そうですねー。実習とかは実験が多いんで、そういうときは着ることもありますけど、本格的にはまだ。
渡辺:ほう。しかしねぇ、やっぱり一芸に秀でたという方はすごいですねー。大君にしてもギターは一流ですけども、そのほか、サッカーだってずっとキャプテンやってたりですとか、スポーツもできるし、舞さんもねー、医学部にいて、そして、神谷さんも、お休みのときには大工仕事もできるという。
全員:(笑)
渡辺:もう、みなさん、すばらしい、ということで。(笑) ということで、曲にいってみたいと思います。お願いします。
神谷:シュトラウス作曲「美しく青きドナウ」、指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン、管弦楽:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、お聴きください。
J・シュトラウス作曲「美しく青きドナウ」
○クリスマス・イヴの予定は?
渡辺:クリスマスですよ。クリスマス・イヴでございますけども、今日はみなさん、何かいいことはないんですか?
神谷:みんなそれぞれ、彼氏、彼女とデートですから。(笑)
渡辺:そうでしょうねぇ。好きな人と二人っきりでクリスマス・イヴを過ごす、何年してないですかねぇ。(笑)
神谷:あ、そうか、渡辺さんはお子さんが。
渡辺:そうですね。もう、家族ともう大変ですよ。
神谷:やっぱり、サンタさんなさるんですか?
渡辺:えー、そうなんです。下の子がまだ幼稚園だったりしますんで、みんなうちに集まったりするとね、ええ。私、そういうときに、いい仕事してるなーと思うんですけども、ドラマや何かの衣装さんと知り合いですから、サンタの衣装借りてきたり。(笑)
全員:(笑)
神谷:いいなぁ。
渡辺:いやいや、これは大仕事ですよ。本当のドラマやってるよりも大変ですよ。NGが許されませんので。
神谷:でも、お幸せですよねー。お子さんの頃に生サンタ。
渡辺:生サンタ。そういえば神谷さん、生サンタにお会いになった?
神谷:そうなんです。今年の私のビッグイベントでした。昨日なんですけども、正真正銘のサンタさんに友人の結婚式で、ちょうど主賓でいらした方が、世界サンタ協会か何かの、アジア・日本唯一の公認サンタさんでいらしたんです。ですから、そのオフィシャル・サンタさんの衣装でいらしてまして、ほうほうほうと。
渡辺:それはあの、アジア初のということは。
神谷:と伺いました。
渡辺:日本人のサンタさん?
神谷:日本人でいらっしゃるんですけど、東京マンボボーイズのパラダイス山本さん、でいらしたんですけど、お話を伺いましたら、ちゃんと体力試験とか、その他、ほうほうほう、というサンタさんの掛け声というか何かの発声試験とか、いろいろなそういう、大変な試験を通りぬけて、唯一、日本・アジアでサンタとして認められたという。
渡辺:公認サンタクロースになるためにそういう試験があるわけですか。
神谷:あるそうなんです。
渡辺:体力試験ってどんなこと?
神谷:(話を)伺ったのが、建物にはしごをかけて、それを登って、煙突の中を通りぬけて、目的地でちゃんとプレゼントを一番最初に渡さなきゃいけないとか。
渡辺:ということは、はしごの登り降りというのはもう。
神谷:今から思うと本当だったんでしょうかあれは。(笑)
渡辺:ほう。
神谷:でも、そういう話でした。
渡辺:そうですか。ほらやっぱり、サンタクロースはほんとにいるんですよ。
舞:そうですよ。
渡辺:舞さんは、サンタクロースはいくつぐらいまで来てくれてましたか?
舞:えー、結構遅くまでですねー。
全員:(笑)
渡辺:結構、最近まで?
舞:うーん、最近といってもいいぐらいですねー。なんか、ばかみたいに信じてたんで。(笑)
渡辺:いやいや、サンタクロースはいるんですから。
舞:そうですよね。
渡辺:そうなんです。うち、子どもも今日は冬休みで聞いてますから。
舞、神谷:いますよ。(笑)
渡辺:大君は、クリスマス、今日はどうすんの?
大:今日は家帰って、練習します。
渡辺:ギターが恋人だから。
大:え?
渡辺:ギターが恋人だから。
大:それはないですね。それはないです。
渡辺:それはないのか。
大:はい。
渡辺:なんだ、彼女とかはいないの?
大:はい、いないですね。
渡辺:えー?! 高校3年生?
大:はい。
渡辺:そうか、俺はいたけどなー。そうか、今まで素敵なクリスマスは、無かったわけね?
大:いいよ、いいよ。
全員:(笑)
渡辺:いいよいいよじゃないよ。聞かせてくれよ。
大:・・・。
渡辺:今までプレゼントとかさぁ、まぁ、恋人に限らずさぁ、何が一番嬉しかった? なんか思い出のプレゼントとかある?
大:プレゼントですか?
渡辺:うん。これは嬉しかったなぁ、って。ちっちゃいころのでもいいし。
大:うちの家族が、あまりクリスマスというイベントで、一年のイベントの中に入れてなくて。
渡辺:あまりそういう行事としてはやってなかったんだ?
大:そうです。うちの父がやっぱり、結構旧い人なんで。旧いって言ったらたぶん、聞いてるから怒るかな?
渡辺:いやいや、クリスマスの方がもっと旧いと思うけど。
全員:(笑)
大:そうそう、それはそうだけど。それはそうなんですけど、クリスマスは、イベントとして・・・。
渡辺:なるほど、もっと日本的な行事をメインと考えるということか。
大:そうなんです。だから、クリスマスが来たからといって、別に何も変わらない。
渡辺:どうのこうのとやってこなかったわけだ?
大:そうですね。
渡辺:そうかぁ。彼女とデートしたことはないかな?クリスマス。
大:まぁ、ぼちぼち。
渡辺:ぼちぼちな、そうかぁ。まぁ、あまり深くは聞かないでおこう。
全員:(笑)
○お便り紹介
渡辺:えー、ということで、ここでお便りを頂いてましてね、ここで一枚、ご紹介させていただこうかと思います。鹿児島県にお住まいのペンネーム:虎おばさん、から頂いたお便りでございます。「今年のクリスマス、何もしないつもりでしたが、ふと思いついて、主人の欲しがっている、あるものをプレゼントすることにしました。ところが、きれいに包装されて、デパートから届いたものを見て、今私は少々困っております。というのは、どうやって渡そうかということなんです。まさか、25日の朝の枕元というわけにもいきませんし、どうしたものか、思案投げ首。」ブッ! いいですね。思案投げ首。(笑)「50才にもなると照れてしまって。何か良い知恵をお授けください。虎おばさんより」というお便りが届いているわけですけどもねぇ。そうですか。ご主人と、神谷さんなんかは、クリスマスといって特別に何かプレゼントもらうとか、あげるとか。
神谷:プレゼントは、特に。あの、お互いが欲しいものがあるときは、言い合ったりもするんですけども。ただ、私は割と仕事のときが多かったりする反面、夫の方は、クリスマスっていうのはすごく彼にとって大事なもので。
渡辺:これは大君のお父さんとはちょっと違って。
神谷:大君のお父さんとは違って、クリスマスはおうちで、鳥を食べなきゃいけない、チキン食べなきゃいけない。
渡辺:おう、こだわりがあるわけですね。
神谷:こだわりが。それで、プレゼントはとにかくチキンだと。チキンとあとはケーキだと。
渡辺:チキンとケーキ。食い物ばっかりですね。(笑)
神谷:そっちのほうに。
渡辺:そうですか。
神谷:プレゼントのほうは、なんだか、初めてのクリスマスでも無かったですね。
渡辺:ほう、なるほどね。で、どうしましょうねぇ、結婚して何年も経ってて、いざプレゼント恥ずかしいんだけどどうやって渡そうか、っていう。何か良い知恵はないかっていうことなんですけども。舞ちゃん、どうしましょう?
舞:それこそ枕元に思いきって置いちゃったほうが、なんかかわいいかな、って。
渡辺:しゃれでね。ねぇ、逆にそのほうが、かわいいかもしれないよね。
舞:そうですよね。
渡辺:うんうん、あ、それ、いいかもしれない。
舞:だってやっぱり、起きたときになんか見つけるっていう感覚がもうなんか、だいぶ昔のことになってたら、やっぱり。
神谷:やっぱり嬉しいですよね。
舞:嬉しいですよね、すごく。
渡辺:うんうんうん、なるほどね。そうか、じゃあこれは照れるな!、
舞:そうですね。
渡辺:ということで、とにかく枕元に置いときましょう、子ども心、童心に返って。
神谷:靴下に入れちゃったりして。
渡辺:靴下にね、入れれるといいかもしれないけど、大人へのプレゼントはなかなか、靴下伸びちゃったりして。
神谷:小さいものでしたら。
渡辺:俺の靴下だったら大丈夫かもしれないですけど。なんでも入れるんでねぇ。(笑)
舞、神谷:(笑)
渡辺:えー、そうですか。ということで、思いきって、クリスマスですから、枕元に置いてはいかがですか、という結論でございます、けれどもね。そういえば舞ちゃん何かプレゼント、今まで嬉しかったものとかございますか?
舞:んー、クリスマスっていうよりも、私は12月16日が誕生日なものですから。
渡辺:Oh, my god!!
舞:そのほうがなんか、一大イベントっていう感じですねぇ。
渡辺:あー、だから、一緒になるわけですね?
舞:うーん、別々にくれるときもありますけど、特になんか、クリスマスだからどう、っていうのはないんで、うちは。
渡辺:おう。
舞:とりあえずなんか、ケーキぐらいは食べたいけど、っていうノリですね。
渡辺:そうですか。
舞:(笑)
渡辺:かわいいほっぺたですねぇ。
舞:(笑)
渡辺:ケーキみたい。さ、それでは続いての曲にいってみたいと思います。(笑)お願いいたします。
神谷:それでは、サラサーテ作曲「ツィゴイナーワイゼン」、マリンバ:神谷百子でお聴きください。
サラサーテ作曲「ツィゴイナーワイゼン」
○「こんだら」コーナー:
(省略)
ビラロボス「カデンツァ」
(途中省略)
○2000年の抱負
渡辺:えー、まもなく2000年です。ね、みなさんは2000年をどう、過ごしていこうかとお考えか、ここでまぁ、抱負などを聞かして頂ければと思うんですけれども。神谷さん、いかがですか?
神谷:そうですねぇ。やっぱり2000年、まさか自分が2000年に生きてるとは思ってなかったというようなところもあるんですけれども、ちょうど私は来年がデビュー10年にあたるんですね。
渡辺:あー、そうですか。
神谷:ついこないだまでは10年だから何か区切りのことをやらなきゃとか、気負ってたんですけれども、ふとしたきっかけで逆に気負いが抜けまして、来年は、こう熟成させる年にしようかな、ということで、いろいろとこう、リサイタルその他、お仕事頂いている中で、今までこの10年間でやってきたことっていうのを、より煮詰めていきたいなというふうに、それとプラスアルファで、いろんな方との共演ですとか、というところも、いろんなチャレンジをしていきたいなと思っています。
渡辺:なるほど。マリンバっていうのは、素敵な楽器だなー、って思ったんですけども、というのは先ほどちょっとお話をね、曲の間とか伺ってて、結構ジレンマが、そうですね。楽器。
神谷:はい、そうですねー、やっぱり新しい楽器ですので、曲がオリジナルの作品というと、さっき木村さんともその話、ギターもやはりそういう部分があるとお話伺ってたんですけども、ハープもっておっしゃってましたね、舞さんも、でも新しい楽器なだけにオリジナルの曲っていうのの種類、というか、幅がすごく、ある意味で狭くなるんですね、やっぱり現代の先生方、作曲家の作品。で、バッハが曲書いてくれてたらよかったなー、なんてことは思ってもやっぱりそれは無理で、そこの部分でどういうふうに消化していくか、やっぱりいろんな曲をやりたい、この曲もやってみたい、あの曲もやってみたいっていう部分があるので、それをどういうふうに自分なりに消化していくかっていうので今まで随分思い悩んだ部分もあるんですけれども、でも逆に新しい楽器で、曲の種類が少ないっていうだけに、思いきっていろんなことができるなっていう気持ちに最近なってきました。
渡辺:そうですか。えー、先ほどのお話と併せて10周年ということで、逆にふっ切れたものもある、そして楽器のジレンマということも含めて、またそれを感じたからこそ先の展望も。
神谷:はい、そうですね、あまり、どうしても、ある意味で珍しめの楽器なので、マリンバっていう部分で前面に出る楽器なんですけれども、自分としては、逆にそのマリンバだからとか、マリンバで何をするってことを考えずに、自分のやりたい音楽は何かとか、どういう音楽を目指すかっていうところを探していきたいと思ってます。
渡辺:やりたい曲をやるためにマリンバがあるんだということなんですねー。なるほど。楽しみでございます。頑張って頂きたいと思います。
神谷:ありがとうございます。
渡辺:えー、ハーピストの竹松舞さんでございますけれども、2000年ということなんですけれども、いかがでしょうか?
舞:んー、んー。
渡辺:んー。
舞:(笑)。そうですね、なんか、これが目標とかって、そういうものよりも、なんていうかな、いつもいつも、何に関してもそうなんですけど、いつも、自分の現在の能力よりも、ちょっと高めにいつもハードルを設定して、で、それを毎回毎回こなしていくとか、越えていくっていう、そういうことの積み重ねかなという感じがします。
渡辺:なるほどね。だって、先のこと考えたら頭痛くなっちゃいますよねー、なんか、もし舞ちゃんだとしたら、頭痛いわー。
舞:そうですか?
渡辺:うん、だって、楽器のこともそうだけど、医学部のこともあるのでー、先のことをずっと考えていたら、いっぱいいっぱいになっちゃうけど、そうか、目の前にあることを、こなすだけじゃなくて、今なるほどなと思った、ちょっとハードルを高めに設定して、越えていくという。
舞:そうですね。
渡辺:はー、なるほど、そうするといろんなことができるのかもしれないですねー。ねー、彼とかはできそうですか?
舞:今は全然兆候がないです。(笑)
渡辺:兆候がないですか。あ、そうですか。それはハードル低めにしましょう、設定を。(笑)
舞:(笑)
渡辺:ありがとうございました。そして、ギタリストの木村大さんなんですけどもね、来年はどんな思いで過ごそうかなーって。
大:そうですね、来年の話はもう、かなり入っていてきてくれて、それでもう。
渡辺:具体的なお仕事として?
大:そうですね。
渡辺:たとえば?
大:たとえば、オケとやったりとか、そういう機会が、機会をもらうことが多くなったんですけど。僕の場合は、自分が描いている完璧さというか、そういう姿があって、そしてもう一人の木村という人物がいて、演奏すると必ず未完成で終わるんですね。必ず完成されないというか。だからその、未完成の中から生まれてくる完成されたものというのが僕はあると思うんで。さっき竹松さんが言ったような感じとちょっとダブるんですけども、まあそういう、ちょっとハードルを高めて、っていうか、そういう未完成のものを、より完成に近づけて、自分のやりたいことができれば、いいと思います。
渡辺:なるほどね。未完成だ、っていつも思うためには、でも、必ず完成させようという思いがあるから未完成さを痛感するので、ってことは、いつもやっぱり、目標は高くというか、完成目指して、チャレンジしてるってことなのね。
大:そうですね。
渡辺:やっぱり、一つのもの、ことに集中しているっていうのは、そこをフィルターとしていろんなことが見えてくると思うんですよねー。なんとかバカっていう言葉があるけども、なんとかバカっていうのはつまり、それを通して痛み辛みというのがわかったり、人間関係の大切さがわかったりするということで、だから、大君と話しててね、それは、高校3年生がどう、とかっていうのは一般的なこともわかりません。でも、今日、男同士としてこうして話しててもね、なるほど、学べるとこいっぱいあるなー、っていうのは、ずっと一つのことやってきてるんだなっていうのを痛感しました。これからも頑張って頂きたいと思います。一言ずつですね、この番組にゲストで来て頂いた方に必ず聞くんですけども、渡辺徹はいかがでしたか、というのを一言ずつ聞かせて頂ければ、いいなと思います。(笑)じゃあ、神谷さんからどうぞ。
神谷:はい、とても今日は楽しい一時を過ごさせていただきました。実は渡辺さんは、私の高校時代のアイドルでいらしたので、今日、お目にかかれて、もうドキドキでした。
渡辺:あら、そうですか。これは変わり果ててすいませんですね。(笑)
神谷:とんでもございません。(笑)
渡辺:こちらこそ会えて光栄でした。どうもありがとうございました。
神谷:ありがとうございました。
渡辺:竹松さん。
舞:はい。私もですねー、ほんと楽しかったですねー、なんか、ほんとにみんなでワイワイしゃべるっていうのがやっぱりしたかったので今まで、そういうのができて楽しかったのと、やっぱり、お世辞じゃないんですけどー、渡辺さんはかっこいいんだなって思って。(笑)
渡辺:まぁ、正直な方でございます。アハハ、嬉しいなぁ、どうもありがとうございました。(笑) えー、大君、どうだ?
大:俺はわかんないっすねー。
渡辺:そうだなー。
大:まぁ、2時間ぐらいしか話してないんで。もっと、中村さん、じゃない、渡辺さん、、、
渡辺:渡辺だっつってんのに。(笑)
全員:(笑)
大:ダメだな、俺。渡辺さんです。なんか、これが素じゃないと思うから、まだ、わかんないっすねー。
渡辺:なるほどな。じゃあ、あれだな。わかるためにも、同郷だし、これから仲良くしてくれよ。
大:お、それを待ってた。
全員:(笑)
渡辺:ほんとにどうも、みなさん、ありがとうございました。
神谷、舞、大:ありがとうございました。
渡辺:それでは最後の曲でございます。神谷さん、お願いします。
神谷:それでは、ラヴェル作曲「序奏とアレグロ」、ハープ:竹松舞、管弦楽:BSCアンサンブル、お聴きください。
ラヴェル作曲「序奏とアレグロ」
○番組終わりの挨拶
渡辺:えー、生放送でお届けしてきました、時間の都合がございます。ちょっと途中でマル、ということでございました、大変失礼いたしました。またね、今度ゆっくり聴かせていただきたいと思います。素敵な演奏でございました。さて、今日の「おしゃべりクラシック」は、ほんとに素敵な方々をお迎えしてお送りしてきたわけでございます。マリンバ奏者の神谷百子さん、そして、ハーピストの竹松舞さん、ギタリストの木村大さん、えー、ほんとにあのー、3人の方と2時間ですから、もう6時間ぐらいほしい感じがしたんですけども、えー、いろいろお話を伺っていますと、やっぱり、何度も申し上げるようではございますけども、いいんです、ほんとはみなさん、ぶっちゃけた話、演奏が良ければそれでいいはずなんです。えー、音色が良ければそれでいいはずなんですが、やっぱり音色がいい人というのはその、人物も非常に光っていらっしゃる、魅力的だなー、っていうのが今日また改めて、また、お話させて頂いてもですね、普段から一つのことにぶつかっている人というのは、奥が深いんだなー、というのを改めて今日は、感じさせて頂きまして、俺もただなんか、体がでかいだけじゃだめだ、というふうに反省したわけでございます。さて、「おしゃべりクラシック」、年内の放送は今日が最後でございます。えー、次回はですね、1月7日にみなさんにまた、お目にかかるというか、お耳にかかるわけでございます、1月7日は、「2000年、私の抱負」と、「よく聞くと、どこか似ているぞ」コーナーのアンコール特集をお届けします。えー、どうぞみなさん、お体、体調などを崩さないように気をつけて新年を迎えてください。それではまた、1月7日にお会いしてみたいと思います。ありがとうございました。「おしゃべりクラシック」、渡辺徹と、
神谷:神谷百子、
舞:竹松舞、
大:木村大、
渡辺:でお送りしました。またお会いしましょう。
全員:さようなら。