クローズアップ人体(5)(肝臓のはなし)
(続き)

 もちろん肝臓はまだまだいろんな事ができます。わたしたちが脂っこいものを食べて も平気なのは彼のお陰です。彼は胆汁を作って脂肪を分解させてくれます。脂溶性の ビタミンなど大切なものも吸収できるのです。脂溶性ビタミンと言ってもわかりにく いかもしれませんね。例えばビタミンDなどです。ビタミンDは腸でカルシウムの吸収 を促進します。つまり骨を作ってくれるのです。ただし条件があります。ビタミンD を吸収しただけではだめです。ビタミンDが骨を作るのには活性化しなければなりま せん。でも大丈夫。肝臓がビタミンDを元気づけてくれるから。もちろんビタミンDは 食事を取らなくても体内で合成することもできます。もとになるコレステロールがな ければなりませんが、外に出て日光を浴びさえすればコレステロールがビタミンDに 変身してくれるのです。ですから巷で悪者扱いされているコレステロールもそんなに 悪いやつじゃないんです。とりえがちゃんとあるんです。

 もうちょっとだけ肝臓を誉めたたえて今日のところは終わりにします。
 肝臓がないと、血が止まりにくくなるって知っていましたか?肝臓は出血したときの 血を止める凝固因子というものを作っているために、肝臓の調子がよくないと出血傾 向が出て来るからです。ちなみに凝固因子を作るのにはビタミンKが必要です。とい うことはビタミンKを邪魔して凝固因子を作れないようにすれば血が固まりにくくな ります。その性質を利用して心臓が本調子でない方は血栓ができ易いので、その予防 のためにビタミンKの邪魔をするワーファリンという薬などを飲むことがあります。 ときどき薬の飲みあわせはよくないとかいう話を聞きますが、ワーファリンの場合は 納豆です(納豆はくすりではありませんが(笑)。どうやら納豆にはビタミンKが含 まれているらしく、納豆が更にワーファリンの邪魔をするので薬が効きにくくなって しまうという話です。ふーん。

 と、最後は納豆の話題になり、肝臓のことはすっかり忘れそうです。わたしは納豆に からしを入れないので家族にばかにされます。

 ではまた会う日までさようなら

(2005.3.17掲載)

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