舞さんからのメッセージ
 

 

舞さんからファンのみなさんへのメッセージ(2009年5月16日掲載分)です。

 

 

 みなさま、ご無沙汰しております。
 ご報告が遅くなってしまいましたが、この春からアメリカ ワシントンDCで救急医学のレジデンシートレーニングを始めることになりました。とても魅かれていたプログラムでしたので、大変うれしいです。

 アメリカで医者として臨床の現場で働くには、アメリカの医師免許を取ることが必要でした。日本の医師免許の書き換え、なんていう素敵な方法があれば楽チンでいいのですけれど、、、、。 日本の国家試験にあたる試験が、あちらでは三段階に亘り、合格不合格だけでなく、なるべく高得点でパスすることが、救急医学の場合求められたのと、特にコネもない私は、とにかくいい点数を取る以外に道はなかったので、勉強をしているときから緊張の連続でした。

 幸運なことに、たくさんのプログラムから面接のご招待を頂き、アメリカ中を廻りました。お陰で飛行機での乗り換えの旅も大分慣れ、大型の旅客機から片側一列のセスナ機に毛が生えた程度のものまで、なんでも来いです(笑)。アメリカ人の中に一人混じって面接を受けるのは大変な緊張を伴いましたが、向こうの面接はプログラム側も自身をアピールする場であるので、至れり尽せりです。面接はたいてい早朝7時すぎには始まりますが、食事時ともなると、御馳走が大量に目の前に並べられます。が、面接自体はかなり大変で、面接官の人数も多く、一対一の面接を平均5,6人と行いました。
 そのようにして丸一日をかけて面接を終え、数週間に亘って何箇所もプログラムを廻ります。

 最終的には、面接に行った病院を行きたい順に並べてコンピューターのシステムに入力します。病院側も同じように、候補者を欲しい順に並べ、上から高い位順に両想いカップルが結ばれるという仕組みです。私も大変ありがたいことに、大好きな相手と一緒になることができ、とても幸せです。このマッチングというシステムはあぶれてしまう候補者もたくさんおり、外国人である自分もそのことを覚悟していたため、日本の夜中の2時に決まった時の安堵感は涙がほろっと出るほどでした。でも幸せ気分の頂点はここで、そこからは新たに始まる未知の世界に関する心細さが頭をもたげ、膨らんできています。

 政治の中枢であるワシントンDCでの生活はとても楽しみですが、不安も数え上げたらきりがありません。今やりうる準備をして、始まってからもがむしゃらに勉強するしかないのでしょうね。アメリカ人にとってもレジデンシーというのはとてもキツいものの様ですので、かなりの覚悟は必要そうです(笑)。

 なんだかしなくてもいい苦労をしているような気にもなってきますが(笑)、これをやらないと後で後悔をするのでこのまま飛び込んでみたいと思っています。日本では銃で撃たれた人の治療に携わる事などまずないでしょうし、異なった環境の厳しい世界に自分の身を置いてみたら、きっとものの見方や価値観も変わるかもしれませんね。

 行って三日もしないうちに日本が恋しくなるでしょうけれど、がんばって行ってきます!

(2009.5.16掲載)

 

掲載済みのメッセージ

2008年掲載分

2007年掲載分

2006年掲載分

2005年掲載分

2004年掲載分

2003年掲載分

2002年掲載分

2001年掲載分


舞さんへの質問・メッセージは、掲示板またはメール送信用ページをご利用ください。

 

 トップページへ